ここからは書く技術の中核であるピラミッド構造について、○ページに分けて具体的に説明していきます。
なぜ人は書くのか
人は自分の言いたいことを正確に知ることは少ないです。実際に自分の考えを書いたり、口に出さなければ誰にとっても自分の考えを発見することが困難です。
もし、言ったり書いたとしても100%の表現を実現するのは難しいです。
でも、書く事をピラミッド構造のルールに従って進めれば、そのスピードは飛躍的に早まります。すると当然に理解度も高まります。これを学ばない理由はありません。
縦の関係
文章を書く上で、読み手の関心を捉えるに最も役立つ驚くべき方法は「文章に縦の関係を作る」ことです。これはピラミッド構造のそれぞれの箱の中にメッセージを一つだけ入れるという方法で行うことができます。
そもそも、書くという行為の主たる目的は、「読み手がまだ知らないことを伝えること」だと言えます。なので、読み手が文章を読むときに思う【なぜ?・どのようにして?何故そんなことが言えるのか?】という疑問に一つ一つ答えていくことが必要があります。
これはピラミッドで言うと、「一段下のレベルで横の広がりをもって答える」ということになります。これを繰り返していき論理的に考えても読み手がこれ以上の質問をしないところまで作り上げます。
もっとも、出来上がった文章に人が合意するとは限りません。しかし、少なくとも人は、その文章を確実に理解します。これこそが書き手が行える最善ということになります。最善です。bestです。最高ではなく最善で良いのです。
ピラミッド構造の魔法~実践編~
ではここで一度あなたにもピラミッド構造の魔法にかかっていただきたいと思います。
早速「豚はペットとして飼われるべきだ」ということのピラミッド構造について書いてみます。
【どうしてあなたは豚が美しいと思うのか?】
それはたっぷりと肥えているし、しかも彼らは全くイギリス的だからさ。
【こうやっていることがどうして美しいのか?】
それはとても美しい曲線を見せてくれるからだ。飼い主に謙遜の心を芽生えさせるからだよ。
【どうしてイギリス的だから美しいのか?】
豚は大地と密接な結びつきを持っている。この結びつきは力は優しさと相容れぬものではないということを象徴している。この姿勢がまさにイギリス的で大変美しく、国家の象徴というに値するものだ。
さて、あなたはこの文章を読んでも、その主張に「合意」は出来ないと思います。しかし、何を言いたいのかは理解できると思います。
これをピラミッド構造で表すとこんな感じです。

このテクニックをビジネス文章で応用すると、次のようなピラミッド構造が作成されます。すると読み手、つまり顧客は、、、もう言わなくてもわかるでしょう。つまり、ピラミッド構造の利点はそういうことになります。

ここでピラミッド構造の一つの法則をまとめます。ピラミッド構造の最大の利点は縦の関係にあります。これにより自然と自分の考えを整理することができます。
そのためにはどうするのか?縦の関係を作るにはどうしたらよいのか?
それはすごくシンプルで、2つのことだけで解決できます。
1,メッセージは必ず読み手に疑問が生じさせなくてはなりません。
2,そして、その疑問には一段下のレベルで横並びで答えるという方法で解決させることが出来ます。